一度三好を出たからわかる、三好のマチの良さ
来見さんは三好市役所の地方創生推進課生涯活躍のまちづくり推進室で働いている。これまで、大学の4年間と香川県高松市にある経済産業省に2年間出向していた以外は、ずっと三好市に住んでいる。高松のころの生活は、中小企業の新事業活動支援として四国内の企業を訪問し、新商品開発に関わるなど新しい仕事に取り組む意味での刺激があった。仕事のエリアが広がり、さまざまな地域に出かけ、外から三好市を見ることで、改めてほかの地域にはない三好市独自の魅力があることに気づいた。広い視点で取り組む国の仕事を経験した一方で、市民の生活に直結する市役所の仕事にとてもやりがいを感じている。
2年の任期を終え、三好に戻ると気づいた。「やっぱり、地元の人と直接関われる仕事がたのしい」
三好で暮らしていて良いと思うことはなんですか?
この質問に、来見さんは即答した。「人のあたたかさです。」と。市役所の庁舎から駐車場へ歩いていると近所の方が「おかえり」、「お疲れ様」と声をかけてくれる。マチを歩いていると誰かしら知り合いが声をかけてくれるんです。先日、東京から来られた移住希望者をご案内していたときも、いろんなひとが声をかけてきてくれて、その様子を見た移住希望者の方に「来見さんは町中の人みんな知り合いなんですか?」って言われてしまったくらい(笑)みなさん、とてもフレンドリーなんですよ、と来見さんは笑顔で話してくれた。
他県に出てみてわかったことは、三好のポテンシャルの高さ。ほかの地域にはない、面白いスポットや魅力的な人がたくさんいて、紹介しきれないくらいです。「田舎には何もないから飽きる。」と思われるかもしれませんが、ここでは「うだつマルシェ」や「四国酒まつり」をはじめとするこの地域ならではのイベントがたくさんあります。外国人旅行者や面白い活動をする移住者も増えつつあり、新たに地域の交流拠点ができたことで、外から訪れた人との交流ができたり、なかなか刺激的ですよ。
アクセスが良いのもポイントです。四国のほぼまんなかに位置しているので、四国の各県庁所在地へ行くのも1時間半くらいだし、空港や鉄道の利便性もよく、仕事や遊びの選択肢も広がります。サテライトオフィスで働く方など、2地域居住をする人も増えています。
お仕事以外での楽しみはなんですか?
最近始めた趣味のカメラを持って、気になるカフェに行ったり、ドライブして景色を撮りに行ったりしています。三好では移住者の方が新しいお店をオープンしたり、「祖谷のかずら橋」や「祖谷渓」などインスタ映えスポットもたくさんあります。SNSで地域の情報を発信していたら、最近は仕事以外でも県外の友人に「三好のおススメスポットを教えて」って聞かれることが増えました(笑)自分のマチに興味を持ってもらえることがとても嬉しいですね。
三好市は四国の自治体で一番広い面積を持つ。市内の高低差は1950mもあり、池田を中心とする市街地の「マチ」と大歩危・祖谷を中心とする山間部の「ソラ」で風土も文化も異なる。またウォータースポーツが楽しめる世界レベルの激流吉野川もある。なかなかこのような自然に恵まれた環境はない。ラフティングやウェイクボードの世界大会が開催されたことを知らない人も多いが、実はすごいマチなのである。米大手旅行雑誌「Travel+Leisure」の2018年に訪れるべき地域50選に日本で唯一選ばれ、日本国内だけでなく、世界各国から旅行者が訪れている。
最後に、三好に移住された方はどんな方が多いですか?
「何か新しいことを始めたい!」というチャレンジ精神のある方が多い気がします。三好は昔から交通の要衝として多くの人が行きかっていたからか、外の人を受け入れる風土があると思います。まだ活用されていない地域の資源がたくさんあり、都会と違って空間的余裕もあり、新しいことに挑戦できそうな雰囲気があるのかもしれません。
移住希望者の方は市が用意しているお試し住宅に一度来てみて、マチの雰囲気を見てまわるうちに、地元の方や移住者の方と繋がりができ、あっという間に知り合いが増えて、移住するまでに何度も足を運んでくれる方もいらっしゃいます。三好から東京へ戻ると“三好ロス”の状態になるんだとか(笑)
地元の人も移住者から新たな発見や刺激をもらうことで、一緒に新たな取り組みを始めたり。こういった人と人を繋いで交流の機会を作ることや、地域が元気になるきっかけづくりをするのが私の仕事だと思っています。支援をした移住者の方が、市役所にふらっと会いに来てくれて、楽しそうに生活をされている様子を聞いたり、マチの賑わいや人の笑顔を見たときが一番嬉しいですね。
これから移住を考えている方は、まずは一度気軽に三好へ足を運んでみてください。一歩を踏み出すお手伝いができれば、と思っています。