移住者インタビュー

三好市へ移住しようと思ったきっかけ・経緯を教えてください。

夫婦共に三好市出身のため、自分たちが幼い頃、遊び場にしていた山や川の話しをよくしていました。山では何が穫れるか、川では何が棲んでいたか、夏の遊び方、冬の寒さと星がよく見えることとか。いつかはUターンをして暮らすことを決めていたのですが、後押しとなったのは子供を授かったことでした。

移住を決めてからまず何から始めましたか?

家探しです。時間がかかると思って早めに動き出しましたが、とても時間がかかりました。
最終的には、空き家バンクを利用して古民家を改装して住むことに落ち着きました。
それまでは移住コンシェルジュの方にお試し住宅を紹介してもらいながら住むところを転々としていました。
家が決まってまだ日が経っていないのですが、今は手作りのものを取り入れながら改装を楽しんでいます。

都会での仕事に未練はなかったですか?

フリーランスでデザインの仕事をしているため、変わらず都市部との仕事を切らずに続けられるようにしています。
徳島でも繋がりを増やして、パイプになれるようにと思っています。

三好市に来てからは、ASSOBIMOTTE アソビモッテという活動を始めています。
「アソビモッテ」は「遊びながら」という意味の徳島県地方の方言です。
農業を生活の糧とし、代々受け継がれてきた地で計り知れない自然を目の前にしながらも、経験や技術の長けた仲間たちと心から楽しんで作られる美味しいモノたち。
ASSOBIMOTTEではそういった数値には見えない、《遊び心》を持ったものづくりに美味しさの素があると考えています。

現在進んでいるプロジェクトの1つに「シンヤマハチミツ」があります。これは、三好市池田町シンヤマで採れた蜂蜜です。
地元の方が個人で蜂箱をおいて作られていたものを一緒に商品化しているところです。
さらっとした上品な甘さで試しに持ち込んだ料亭などで高い評価をもらっている逸品です。
今までは近所の人に無料で配っていたようなものが、実はすごい価値を生み出すものだったりするのは面白いですよね。
そう言った意味でもまだまだ色々な可能性がある町だと思うとワクワクしますね。

三好市で暮らし始めていかがですか?

Uターンとはいえ、気がつくと故郷で暮らしていた時間よりも、離れていた時間の方が長くなっていたため、不便を感じることがありました。でもそれも一瞬のことで、不便といっても頭や身体を動かせば解消できることが大半で、都会の便利に溺れていた自分を知ったというか、何でも時間を短縮して過ごせることが利口だと思っていた事柄も、味気のないことだったと気づきました。

今後の目標はありますか?

三好市や県内をいろいろとまわって見聞きしていますが、すでにもう、県外にいる友達に教えたい知ってもらいたいことがたくさん見つかりました。もちろんほんの一部だと思うし、これからさらに掘り返していきたい。
ちゃんと伝えれば人が集まってきそうなものが実はたくさん眠っているので、それを見える形にして伝えることが僕の仕事だと思っています。

移住希望者へのメッセージをお願いします。

観光マップに載っていない、「自分だけが知っている」と言えるものを見つけて欲しいです。“新しい土地に来たときはまずはそこにある一番高いところへ登り、街を見渡せ”、といった人がいましたが、僕もなるべくそうしています。気になった場所があればそこへ行き、分からないことがあれば近くの人に声をかけ、談笑してるうちに、さらにおもしろい話しが聞けると思います。そうやって少しずつ、誰かに話したくなるものをたくさん見つけて欲しいです。